2008年09月21日

アジアフォーカス・福岡国際映画祭2008 速報その3

昨日は今年の「アジアフォーカス福岡国際映画祭」ナンバー1との評判の映画を、
これは落とせないと、見に行きました。

「神に誓って」(ショエーブ・マンスール監督)という骨太のパキスタン映画です。
この映画は観客の投票で決定する「福岡観客賞」を受賞しています。
長年アジア映画を見続けてきた福岡のアジア映画ファンは
さすがに見る目があり、うれしい限り。

残念ながら、この映画の上映は昨日が最後の回でした。

この映画では音楽を愛するパキスタンの兄弟と
彼らのロンドンに住む従姉妹が主人公。
兄弟で音楽活動をしていたのに
弟はイスラム原理主義に傾倒していき、
兄はアメリカへ音楽留学。
自由の国アメリカで自由な音楽活動をし、
アメリカ人の恋人もできて結婚したのに、
そこで起きたのが9.11のテロ。
兄はビン・ラディンの一味と誤解され
厳しい取調べの中で精神を崩壊させます。
ロンドンで同級生のイギリス人と結婚するはずだった従姉妹は
父親にだまされ弟と結婚させられます。
アフガニスタンとの国境の村に幽閉され自由を奪われ
弟の子どもを宿すことに…。
やがて救い出された彼女は裁判を起こして
自分の権利を主張し勝利します。
弟は裁判の中で自らの行いの誤ちを悟ることに…。
すべてが終わりロンドンに戻るかに見えた彼女は
パキスタンに留まります。
彼女はその経験により、
イスラム社会の中で何かを切り開く道を取るのです。

わたしはアメリカの音楽学校に行った兄が
黒人教師が指導する教室で
彼の音楽を披露した場面で
そのエキゾチックな調べに共感した
いろんな人種の同級生たちが
次第に演奏に加わっていくシーンに涙があふれました。
音楽は人種や宗教を超える力を持っている。
それはこの相容れない者同士が衝突を繰り返す世界における
救いであり、希望であると感じたからです。

映画もまた人種を超えて人の心を打ちます。
この映画が上映された劇場は満席でした。
この優れた映画を
こんなにたくさんの人と同時に見られてよかったと思います。
そしてこんなすてきな映画祭を実行していることに関して
福岡はなんてよい街なのだろうと思います。


posted by 理乃 at 02:05| Comment(2) | ★CINEMA | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
素晴らしい映画ですね。社会問題、人種問題、テロ、自由など、考えさせられる事ばかりです。福岡でこのような映画が上映されるのは嬉しいですね。
Posted by なでしこ at 2008年09月21日 22:02
なでしこさん、こんばんは。

最終上映でしたので詳しく書きました。
ほんとに素晴らしい心に残る映画でした。
アジアフォーカスは福岡の誇る国際映画祭だと思います。
Posted by 理乃 at 2008年09月21日 22:25
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