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ペロー童話の「長ぐつをはいたネコ」です。
挿絵はジュリアーノ・ルネッリ。
イタリアのトレント生まれのイラストレーター。
オシャレな赤い長靴をはいた猫が登場します。
子どものころ、この「長ぐつをはいたネコ」という物語が大好きでした。
ある粉引き職人が亡くなり、3人の息子のうち三男がもらったのは猫だけ。
落胆する息子に猫は言います。
「袋を一つと長靴を一足ください」と。
猫は袋を使ってウサギを捕まえ、王様に「カラバ侯爵からの贈り物です」と言ってウサギを献上します。
貢物を繰り返したあと、猫は三男に王様と姫が通る道筋で水浴びをさせます。
王様の馬車が近づくと、「カラバ侯爵が水浴びをしているときに泥棒に洋服を取られてしまいました」と王様に嘘をつきます。
そうして三男と王様を合わせ、「カラバ侯爵の城」に王様を招待するのです。
猫は馬車を先導し、道で農民に会うたびに「ここは誰の土地かと王様に聞かれたら、『カラバ侯爵様の土地です』と答えろ」と脅します。
城は実は人食い鬼のものだったのですが、猫が人食い鬼をだましてねずみに化けさせたところを食べてしまって、手に入れたのです。
カラバ侯爵の城を訪れた王様は婿になってくれないかと申し出ます。
そしてめでたく三男は姫と結婚するのです。
今、読み返すと「えーっ!」、です。
嘘つきで出世のためなら手段を選ばない狡猾な猫と、
娘の結婚相手の条件は貢物をしてくれ、広い土地と城持ちであればいいという王様。
ハンサムでお金があれば、何のとりえがない結婚相手でも従順に応じるお姫様。
こんなお話が子どもにどう役立つの?
よく考えるとこんがらがって、
子どもには「こんなことをしたらだめよ」という反面教師としての猫の物語ではないのかと思うのです。
昔話は大人になった目線で読み返すと、子どものころには見えなかったものが立ち上がってきて、やっぱり面白いのです。