出かけたのは朝倉にある南淋寺。
誘われるまで、その存在すら知りませんでした。


昨日、4月8日。それは花祭。
お釈迦様の生まれた日です。
この日にお寺に行ったのは、なんと生まれて初めて。
そこで花祭の風習にもふれることができました。

花祭にはいろんな草花で飾った花御堂(はなみどう)を作って、その中に灌仏桶を置いて甘茶を満たしまします。誕生仏の像をその中央に置き柄杓で像に甘茶をかけて祝います。

花御堂の寺の印は南天の実でした。


甘茶は参拝客にも振る舞われます。
さて、ご本尊の薬師如来像は年に2回しか開帳されません。
この日だけは終日御開帳。
あと1月の初護摩の日に開帳されますが法要の時間のみとなります。
いそいそと秘仏のご本尊を拝見します。
この仏像は平安時代に最澄が作ったものと伝えられています。
なんと美しい仏像でしょう。
均整の取れた姿。穏やかなお顔。
なだらかな衣の線。
そして手の美しさ。
このような繊細な手を彫ることができた仏師とは
その人自身が高潔な人物だったと伺わせます。
こんな美しい仏像が朝倉の奥の寺に静かに安置されているなんて感動でした。
会わせてくれた師匠に感謝。。。
しかし! 残念ながら撮影禁止。
見たいですよね。当然。
そこで本からひそかに転写。

このお寺には意外なものもありました。
太宰府の高官の供養塔です。

14世紀、南淋寺の中興に助力したのが太宰府の高官「少弐頼尚(しょうによりひさ)」でした。
寺領を寄進した頼尚の継母、賀茂御庵宗修禅尼(かものぎょあんそうしゅうぜんに)の遺髪塔もそばに置かれています。
さあ、もう一つ興味深いものがありました。

本堂の中に置かれているのですが、大黒さんですね。