2007年05月04日

チェルフィッチュの「三月の5日間」

5月2日、イムズで「チェルフィッチュ」という演劇ユニットの「三月の5日間」という芝居を見ました。

チェルフィッチュってセルフィッシュを幼児語風にした造語。

この「三月の5日間」は第49回岸田國士(くにお)戯曲賞受賞作品ということ。
東京で注目を集める岡田利規(としき)の演劇ってどんなもの?と見に行きました。

舞台に立った二人のスタッフらしき人物が何やら話し始めました。
いえいえ、スタッフではなく役者だったのです、これが。
舞台というより、何ていうか日常が即繋がった空間という感じでの上演です。
で、話し出した言葉がフツーの若者言葉。
「っていうかー」「分かんないけどね」なんていう会話が続きます。
日常の続きだからBGMはありません。衣装もごく普通の若者が着ている自前の服みたいな。

二人のフリーターの男女が六本木のライブハウスで出会い、
ラブホテルで5日間を過ごし、名前も聞かず別れるというストーリー。
その5日間の間にイラク戦争が始まり、別れたあとも戦争は続きます。
ほかの登場人物の中にはデモに参加する若者もいます。
でも先頭で頑張ってる人じゃなくて、最後尾であとだけくっついていってるって人たちですけど。
エルザはもう一つの伏線の、彼女と映画を見に行こうとチケットを買った男が、
彼女と行けなかったものだから、映画を見に来た別の女の子にチケットを買ってもらって、映画を見たあとちょっと会話する、そのチケットを買ったミッフィーさんって女の子がよかった。
あ、ミッフィーさんというのはハンドルネームです。
(なんか舞台の口調っぽくなっちゃってます)
ミッフィーさんはチケットを買った男の子にちょっと心がときめくのですが、
自分だけ盛り上がっちゃっただけで、結局撃沈しちゃって家に帰ります。
そして一人の部屋で自己嫌悪して火星へ行きたいと思います。
どうせ地球はいがみあいだらけで、戦争で劣化ウランはばんばん落とすし、
住めなくなって火星へでも避難しなきゃならなくなると言います。
このミッフィーさんを演じた役者さん面白かったな。

なかなか上手くいかない人間関係。
そして繰りかえされる戦争。
今の若者がまだまだ現役のときに石油は枯渇するだろうし…。

近くの日常と遠くの戦争。
まったく戦争を考えないわけじゃなくて、
何でもない日常を確かに侵しにくる戦争というものを何となく感じている若者たち。
でも自分たちはフリーターして、
人と繋がったり繋がれなかったりして生きていくしかないわけで、
そういう等身大の若者がここにいるって感じの演劇を見たって感じでした。


posted by 理乃 at 23:19| Comment(0) | TrackBack(0) | ★観劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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