2016年04月08日

フリーダ・カーロ〜引き裂かれた自画像:堀尾真紀子(中公文庫)

フリーダ・カーロ―引き裂かれた自画像 (中公文庫) -
フリーダ・カーロ―引き裂かれた自画像 (中公文庫) -

フリーダの生々しく、ときには目を背けたくなる絵を初めて見たのは
いつのことだっただろう。
映画『フリーダ』(Frida)を見たのも2003年のこと。
本を読んで映画を思い出すと改めてこの映画はよく出来ていたと思う。
1907年に生まれ1954年に亡くなるまで、
この女性はなんと自分を生きた女性だったのだろう。
幼児期の小児麻痺、少女期の交通事故。
人生を変えてしまうこの不幸がなければ、
彼女が描いた絵は生み出されなかったにちがいない。
思いきり個を描いた絵画が普遍性を帯びて、
いまもわたしたちに突き刺さってくる。
夫であるディエゴ・リベラ、そして亡命してきたトロツキー、
イサム・ノグチと、錚々たる男たちを虜にしたその魅力。
それでも彼女の心は乾いていた。
最後まで愛を求め続けた。
満たされない心が生み出した数々の絵画。
そしてこの本を読んで、
彼女自身は愛を惜しみなく与えた人であることが分かった。
文部省絵画彫刻学校の彼女の生徒たちが涙して語る
彼女への場面にそれが滲みだす。
「貧しい人々への共感と、自分たちの国メキシコへの愛を教わった」
革命に揺れたメキシコに咲いた花。
フリーダの人生にとらわれ、
地球の反対側まで取材に行った堀尾真紀子さんの熱意と行動力のおかげで、
わたしたちはフリーダの人生にいつでも触れることができる。

※久々にフリーダの本を手に取ったのは北に住む友だちの影響でした。
posted by 理乃 at 13:56| Comment(0) | ★図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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