2017年02月17日

『真田幸村 紅蓮の炎燃え尽きるまで』 大澤俊作

真田幸村―紅蓮の炎燃え尽きるまで -
真田幸村―紅蓮の炎燃え尽きるまで -

1月21日に玄海椿さんの一人芝居「ロックンロール黒田官兵衛〜私が愛した天才軍師」を観劇した。
スト−リーがしっかりしていて、とても面白かったので、
出口で脚本を書いてギターの演奏もされていた大澤俊作さんの
「真田幸村 紅蓮の炎燃え尽きるまで」を買った。
大澤さんはNHKの大河ドラマで黒田官兵衛が取り上げられる前に、
官兵衛の本を書き、真田幸村が取り上げられる前この本を出版されている。

話は真田家の勃興から語られる。
幸村の祖父、幸隆は武田信玄軍の先鋒として暗躍。
信玄が結核で亡くなるった直後、62歳で亡くなる。
幸隆の子、昌幸は武田氏が滅んだ後信長に従うが本能寺の変で信長が亡くなると、
混乱する時代の中で主家を次々と変えていくのはドラマでも周知。
やがて秀吉の臣下となり、徳川家とは嫡男信幸が養女の小松姫と結婚し親戚となる。
慶長5年(1600年)、関ヶ原の戦いが起こり、
昌幸と次男の幸村は西軍に、息子信幸は東軍につく。
東軍は破れ昌幸と幸村は高野山山麓の九度山に謫居。
そこで昌幸は亡くなる。そして慶長19年に起きた大坂の陣で幸村は討死。
戦乱の世で主家を変え翻弄された真田家。
けれど信幸を徳川方にしたため、真田家はその後も存続する。
その戦いぶりで後世に名を残した幸村。
この本は幸隆から幸村が亡くなるまでを追う。
特徴は家康に替わり天下取りを狙っていた伊達政宗と通じていたというところ。
忍者が暗躍するのも面白い。
作者が自らの思いを幸村に語らせるシーンが
この小説を書いた意味ではないかと思う。

「某のように『死』にしか、生きることのできない人間が数多いるこの悲しい時代をいかばかりか世に問いかけたいのでござる」

阿鼻叫喚の戦場。流された夥しい血。
主君のためにある生。
戦国時代に魅入られながら、戦国時代を批判する書であると思う。
posted by 理乃 at 14:57| Comment(0) | ★図書室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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